おもちゃの日常

いつもよりたくさん彼と話をして、たくさん本音を言葉にした。
彼からも思いもよらない言葉も聞けて･･･彼の私に対する気持ちもやっとわかって。

「Hanaを彼女にして結婚することはできない。
でも黙って離れたりしない、例えこの関係が終わってもずっとHanaとは友達として一緒にいたい」

それは私にとって一番残酷な答えで、でも同時に一番幸せな答えでもあった。
言葉だけ聞くといい加減な答えに聞こえてしまうのかな。
でも彼と私は元々とても気の合う友達だったから、それこそなくしたくないと思えるくらいに。
だから彼を取り巻く事情も知っていて、彼が好きな私には残酷で幸せな答え。
ただわかったことは、この先形は変わっても私は彼を失うことはないということ。

彼の答えは辛くて切ない、でもとても幸せ。
今まで大切なものをたくさん失ってきて「ずっと一緒に」と約束した人達はみんないなくなった。
私が大切だと思ったものたちは全て消えていくものだと思っていた。
でも彼を失うことはない。
それが今の関係とは違うものだとしても、彼の笑顔を失うことはないんだろう。
私がずっとずっと欲しくて得られなかったもの。
それが得られた、もうそれだけで十分だ。

欲がないわけじゃない、彼を愛しいと思う気持ちが消えたわけでもない。
何かを諦めたり自分の気持ちに蓋をしてしまうわけでも。
ただ私の望みはこれから先もずっと彼と一緒にいることだったから。
例えそれがどんな形であれ。
私はこれから先も、ただ素直に純粋に彼を好きであればいいだけだ。
後悔だけはしないように。