おもちゃの日常

時々、本当に時々だけどふと消えてしまいたくなることがある。
大したことじゃない、別に何があったわけでもないんだけれど。
全部投げ捨てて全部切り捨てて消えてしまいたくなることがある。

もし私が急にいなくなって、連絡もとれなくなって、奏さんの前から消えてしまったら･･･
奏さんは私のことを探してくれるでしょうか。
探してくれなくてもいい、私がいなくなったことを寂しいと感じてくれるでしょうか。
私は奏さんが大好きで、側にいたくて、少しでも奏さんの力になれればと思っています。
奏さんも奏さんなりに私のことを大切にしてくれていると思っている。
でも時々、それは全部私の独りよがりなんじゃないかと思えてしまうときがある。
奏さんにとって私は取るに足らない存在なんじゃないかって。

そして本当に臆病者な私は、それを奏さんに聞くことすらできないんです。
聞けば何でもちゃんと答えてくれるのはわかっているのに、怖くて聞くこともできない。

奏さんに私と同じ気持ちになってほしいわけじゃない。
私は奏さんが大好きで、奏さんの側にいられればとても幸せだからそれでいいんです。
でも、もし奏さんにとって私がただの都合のいい存在だったらそれは悲しい。
愛されたいわけじゃなく、ほんの少しでも大切に思ってもらいたいだけ。
私がいなくなったら探してくれるくらいには。

そんな不安が最近ずっと胸の中に引っかかっていて、少しだけ苦しいんです。
普段は何てことないのに時々考え込んでしまって、無性に泣けてくる。
そろそろ言葉にしないと限界なのは自分でもわかっているのに。
昨夜は奏さんの声を聞くと泣いてしまいそうな気がして、おしゃべりできませんでした。
奏さんを試すようなことがしたいわけじゃないのに、何をやってるんでしょうね。
どうやったら、泣かないで上手に気持ちを伝えられるんだろう。
だめだめで本当にごめんなさい、奏さん。