おもちゃの日常

いくらどMでもプレイ前は本気で嫌で逃げ出したい
結局最後は泣きながら「奴隷になります」と言わされるのだけど

この間のプレイ中に初めてその言葉を言わされた
その時彼は涙と汗でぐちゃぐちゃの私を抱きしめながら
「どこまでやったら俺の体の一部になるかな」と嬉しそうに囁いて
ああ、それが彼の望みかと不意に理解した
私が彼の体の一部のようになること
まるで息をするように、彼の全てに服従すること
それは幸福な夢のような言葉だった

プレイ中の私がそんな言葉を覚えているなんて思ってないかな
できることなら、もう一度はっきりと言って欲しい
そうすれば私何の疑問も持たず彼に服従できるのに
普通もいらない、愛なんていらない、選んでもらおうなんて考えない
ただひたすら息をするように彼の全てに従うのに
でもそんな女は彼はいらないかな
簡単に彼の全てに服従してしまうような女は

だったら私はもっと美しいおもちゃにならなきゃ
もっと美しくて、彼がもっと自分の一部にしたいと思うようなおもちゃに
いつかはっきりと彼の口からその言葉が聞ける日まで
私は美しく強く脆くなきゃいけない